なぜ、専門学校でキャリア支援が重要となるのか?
今回はキャリア、なかでもお仕事で関わらせて頂ている専門学校についてです。
専門学校のイメージというとどのようなものを思い浮かべますか。恐らく多くの方が「専門分野への就職が有利」という点が挙がってくるのではないでしょうか。
それはこれからも変わらないと思われますが、社会が迎えるであろう技術革新をはじめとする大きな変化。特に100年人生の到来を考えると、就職先の紹介や面接・履歴書指導といった就職支援に留まるだけでは今後十分とは言えなくなるかもしれません。
20歳で卒業後、仮に60年働くことになれば、学生時代に学んだ分野から変わることもあるかもしれませんし、一つの職場だけでキャリアを終えることも現実的ではありません。
業界に必要な専門性に加え主体性や多様性、リーダーシップやチームワークなど、あらゆる職場で求められる汎用的なヒューマンスキルの養成、コンピテンシー教育も今後ますます重要となるはずです。
(既に小中高大の各教育機関は教育改革が進行中です)
卒業後にどうありたいか、どのような人生を歩んでいきたいか等も考えてもらうライフキャリアの視点も取り入れた、就職支援に留まらないキャリア支援が指導に求められるようになることも予想されます。
就職支援からキャリア支援へ
そうした背景のもと、数年前から専門学校の学生向けキャリアデザインプログラムを開発し実施してきましたが、先日は専門学校就職担当の方々を対象にキャリア支援のための研修会を実施させて頂きました。
過去に行ってきた学生向けのキャリアデザインプログラムを実際に体験して頂きながら、どのように学生のキャリア発達を促すのか。
自己開示、自己理解と他者理解、傾聴や質問、自分の強み、キャリアストーリーワークなど盛りだくさんの内容と解説を通じて、いかに学生と向き合うかをお伝えさせて頂きました。
学生が希望する就職先を叶えることは大切です。
ですが、その就職先はそもそも本人に本当に合っているのでしょうか。合っている就職先というのを判断するためのそもそもの自分の軸を学生は持っているのでしょうか。
また、ワークキャリアにも影響を与えるライフキャリアのイメージはちゃんと描けているのでしょうか。
個人的には、明確な自分の軸や未来を描くことは必ずしも出来なくても良いと思います。
しかし、こうした問いかけや考えるための機会をつくることにこそ意義があると研修を通して改めて感じました。
引き続きプログラムやコンテンツの研究開発を進め、各教育機関に合ったキャリア支援プログラムをお届けしていきたいと思います。
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