前回に引き続き、人生100年時代に向けて会社員として働く20代30代の方へ向けてお伝えしたいお話です。
前編では、パラレルキャリアをはじめることが一つの有効な手段であること、それによって私のキャリアがどのように変わったかをお伝えしました。
後編は「どのような力が必要なのか?」がテーマです。
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身につけたい力:「起業家精神(アントレプレナーシップ)」
「おいおい、結局起業かよ?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。
起業を選ばずに雇われる働き方を続ける方にとっても、これからはますます起業家精神が重要になるという意味です。
つまり、経営者にならなくても社員としても起業家精神が求められるでしょう。
なぜ重要になるのかというと、その理由は大きく2つあります。
理由①第四次産業革命の影響を乗り越えるため
新聞でもたびたび紹介される第四次産業革命ですが、内閣府では以下のように紹介しています。
第4次産業革命とは、18世紀末以降の水力や蒸気機関による工場の機械化である第1次産業革命、20世紀初頭の分業に基づく電力を用いた大量生産である第2次産業革命、1970年代初頭からの電子工学や情報技術を用いた一層のオートメーション化である第3次産業革命に続く、次のようないくつかのコアとなる技術革新を指す
引用:内閣府「第四次産業革命のインパクト」
IoT(Internet of Things)によりあらゆるモノがインターネットと繋がり、情報が集まることで様々なビックデータが集積される。AIの進化によって、これまで有効活用できなかったこのビックデータを解析することできるようになることで、情報に新たな価値が生まれる。さらにロボット技術の進化が、人間の仕事をも奪う可能性があるとされる技術革新です。
ぜひ関心ある方はリンク先から見てください。
よく「AI対人間」がという話を聞きますが、私は少し違うと思っています。
正しくは、「AIを活用し技術革新を起こす人間 対 AIによって仕事を奪われてしまい対応できない人間」の構図だと思っています。
この産業革命はあらゆる業界に影響を与えます。
最近のニュースでも、「経営状態の悪化から、みずほ銀行が来年より新卒採用を半減する」などありました。創業年数、企業規模、業界関係なく、仕事の需要と供給のバランスが変わりつつあるのが分かります。
セス・ゴーディンの著書『「新しい働き方」ができる人の時代」を見ると、起業家とは「混沌とした状況のなかに飛び込み、秩序をもたらせる人。新しいアイディアを生み出し、人や物事を結びつけ、事を起こせる人」と定義されています。
もう少しいうと、”起業家精神を持ったな働き方”とは、ビジネスや人、アイディア、プロセスからなるシステムを結びつけ、創造し発明すること。
そして、”これまでの仕事”と呼ばれるものは、言ってしまえば他の誰かがつくったシステム通りに働くことです。
システム通りに働く仕事。これはAIやロボットがやった方が早くて確実で、コストが安く代替されやすいものです。
そのなかで、私たちだから出来る仕事こそ、先述の「様々なものを組み合わせ、多様な他者と協力し新たな価値を創造する仕事」ではないでしょうか。
今までは一部の人間が行っていたこうしたことを、これからは一人ひとりの社員が起業家的に自ら考え・行動し、社内外の多様な他者と協働し事業の立ち上げを行わなければならない時代がくるかもしれません。
参考までに、新しく生まれる仕事としていわれているものには、このようなものがありました。
こうした仕事はこれまで以上に複雑かつ高度になっていくことが予想できます。
他の誰かが作ったシステムのなかで働くという意識のままでは、対応するのは容易ではないでしょう。
「いきなりそんな力を身につけられない」という方は、まさに前回お伝えしたパラレルキャリアを行い、本業では得られないチャレンジの機会とするのもよいかもしれません。
理由②「マルチステージ人生」へ対応するため
LIFE SHIFTでは、エイジ(年齢)とステージが一致していた3ステージ制の人生(教育・仕事・引退)から、それらが一致しなくなるマルチステージ人生へ変化すると言われています。
一つの職場でキャリアを終えることは不可能な時代。
雇われ精神で言われたことをこなし、キャリア形成を会社に委ね、上司に言われるがままの働き方をしていては、このステージチェンジの波を乗り切ることは難しいでしょう。
キャリアを定年まで会社が面倒見てくれる時代は終わりました。
仮に見てもらえても65歳まで。もし、そのあと20年働くとしたらどうでしょう?
大事な自身のキャリアの舵取りを会社に委ねてきた人が、定年後にいきなりステージチェンジに対応できるでしょうか?
私たち20代30代の未来は予測困難です。
ある日突然、AIによって仕事で求められるものが一変するかもしれない…
年金など公的サービスは充分ではないかもしれない…
働きながら新たに学校に通う必要があるかもしれない…
家族の介護が必要になるかもしれない…
男女問わず、育児休暇と仕事復帰を経験する時がくるかもしれない…
与えられた環境下で流されるままキャリア形成をしていくのではなく、起業家精神を持ち、先々を見据えて準備したり、前例や枠にはまらず新たな選択肢を自ら創造するような能動的なキャリア形成が求められるでしょう。
2019年から55年ぶりとなる新たな学校種・専門職大学が誕生しますが、その背景にも現役社会人のスキルアップのための学び直し、リタイアされた方が働き続けるための学び直しという視点が含まれています。産業構造の変化に対応するためのスキルアップという視点では、経済産業省では1億総学び社会といっています。
これからの会社員は、盲目的に目の前の仕事をひたすらこなすのなく、自らの学び直しやライフプランを考え、互いのメリットになるよう会社と交渉し、すり合わせながら仕事を続けていく起業家精神が必要ではないでしょうか。
企業も人口減少から優秀な人材の獲得がますます困難になっていきますから、雇用形態の調整など、互いの歩みよりが今後当たり前になるでしょう。
こうした姿勢があれば、たとえ将来的にAIに仕事を脅かされるようなことがあっても、乗り越えることができるはずです。
③まとめ
人生100年時代を生きる20代30代の会社員の皆様には、第四次産業革命とマルチステージ人生への備えとして、起業しなくても一人ひとりが起業家精神をもつことが必要であり、そしてそのスタートとして私はパラレルキャリアを強くオススメしたいと思います。
いま私が行っている活動は、こうした変化の影響を捉えながら自ら対応できる方々が増え、その結果私と同じような感覚で地方で仕事をする方を増やすため。
そして「人生を楽しくするシゴトを、ともに」という言葉の通り、ともにお仕事をしてくださった方が、その仕事を通して「楽しい」と感じていただける方が増えることで、もっと生
産的で創造性あふれる社会になるのではないかと考えています。
以下、ちょっぴり宣伝となりますが、そのためにそれぞれの立場の方に対して私が出来ることを整理したので、もしお役に立てるようならぜひご活用いただけると嬉しいです。
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企業の皆様には、現在以下のような企画を考えています
・働き方改革と社員の意識向上の施策としてのパラレルキャリアを活用した社内制度設計
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学校の皆様には、現在以下のような企画を提供しております
・専門学校学生向けキャリアデザインプログラム4回/年
・学生向けコンピテンシー教育プログラム(自立性、コミュニケーション力、多様性等)
・就職担当者向けキャリア支援勉強会
・広報に応用できる新しい教育評価制度の設計
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ご相談の上で、もしお役に立てるようなら全力でサポートさせていただきます。
お忙しいなか最後までお読みいただきありがとうございました。
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山本一輝
Idea partners
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